雇用のゲームチェンジャー

人事

人事制度構築/運用・人事評価
雇用のゲームチェンジャー
立ち読み

グローバル競争の激化に危機感を強める政府は、1つの対策として、職務給システムを推進し、労働市場のあり方を変えようとしています。
しかし、職務給システムへの移行は、社会構造や文化を変えることであり、機械的に移行すれば、日本社会・文化の良さもなくしてしまう可能性があります。
著者は、職務給システムと職能資格制度の良さを組み合わせたハイブリッド型人事制度を「ゲームチェンジャー」と呼び、各社がそれぞれの「自社版ハイブリッド型人事制度」を見つけ出してほしいと提起します。
本書では、そのための判断材料として、職務給システムによるリアルな「ジョブ型の世界」をコンパクトに読みやすく、図解も盛り込みながら、解説します。

■仲 俊二郎・著
■税込価格 1,870円
■四六判/210ページ
■ISBN 978-4-86326-384-0 C2034
■発刊日 2024年11月20日
ご予約受付中!10月31日頃から順次発送します。

目次

  • はじめに
  • 第1章 あなたが知らないジョブ型の世界
    • 職務給は転職を容易にする
    • 米欧は階級社会、日本は共生社会
    • 職務給は解雇を可能にする
    • 一様にはいかない職務給移行 
    • 変わり始めた企業 
    • 100%米欧に倣う必要はない
  • 第2章 こんなに違う日米欧の雇用実態
    • 1 職務等級制度の世界
      • 職務価値による等級制度
      • JD(ジョブ・ディスクリプション)の役割
      • 転職があたり前
      • 異動には本人の同意が必要
      • 役職や銀行を見れば働き方がわかる
    • 2 アメリカの社員教育
      • 即戦力で採用、社員教育はしない
      • 終業後は自己啓発かワークライフバランスか
      • 過労死は存在しない
    • 3 欧州の社員教育
      • 企業に社員教育を強制するイギリス
      • 職業資格のドイツ
      • 職業高校とインターン制度のフランス
      • 社員教育はスーパーエリートのみ
    • 4 レイオフと解雇の違い
      • レイオフと解雇は違う
      • 定年はなく、あるのは解雇のみ
    • 5 日本は解雇が難しい国か
      • わかりにくい日本の解雇規制
      • 解雇に必要な4要素
      • メンバーシップ型は解雇が難しい
      • 能力不足による「普通解雇」は難しい
    • ★ジョブ型あるあるストーリー①転職ゴロ
  • 第3章  こんなにある賃金格差
    • 1 草食系の日本人と肉食系の欧米人
      • 日本人は(村落)共同体社会・ゲマインシャフト 
      • 米欧人は利益社会・ゲゼルシャフト
      • 競争社会と共生社会 
      • 「共生」は強みである
    • 2 賃金格差は歴然
      • 個人主義、階級意識は働き方に反映
      • 学歴と年収が比例
      • 初任給は職務で異なる
      • 日本学歴別年収の差は小さい
      • 30年働いても1.4倍
      • 上位職には多額のボーナス
    • ★ジョブ型あるあるストーリー②英語で泣いたエリート課長
  • 第4章 ジョブ型雇用と階層社会
    • 1 階層社会アメリカ
      • 厳密にはアメリカは上・中・下の3階層
      • 経営、企画、管理の職に就く上級職
      • 事務職、中級技術者の中級職
      • ブルーカラー職(下級職)
      • 基本的に平等な日本
      • 階層で異なる仕事と生活
      • 「職業資格」で決まる仕事の範囲
    • 2 階層分化が明確ではない日本
      • 誰でも役員や社長になれると思わせる
      • いろいろな仕事を経験させる
      • 欧米では専門家へ一直線
      • 日本中にあふれるゼネラリスト
      • チーム制の日本企業
    • 3 職能等級制度の世界
      • 能力が上がれば給与が上がる
      • 部長や課長が複数いる
      • 職能主義は人にポストをくっつける
      • 総人件費が膨張する
      • 役割給の登場
      • ジョブ型雇用の一部導入
    • ★ジョブ型あるあるストーリー③スペシャリストで命拾い
  • 第5章 入り口から違うジョブ型雇用
    • アメリカの就職活動は千差万別
    • 「新卒」「総合職」はない
    • 重要な大学名と最終学歴
    • 重視される成績や専攻学部、研究内容
    • インターシップは必須
    • スカラーシップ(奨学金)の取得は有利
    • 学歴以外で判断する日本企業
    • ★ジョブ型あるあるストーリー④サラリーマン悲喜こもごも
  • おわりに グローバル経済で生き残るために
    • アメリカと日本の経済戦争
    • 中国が世界の工場に
    • グローバル・スタンダード
    • 米中のガチンコ対決
    • 日本の国力は衰退の一途
    • 日本企業も衰退の一途
    • どうする、日本
    • 政府が労働市場改革と職務給への移行を促す
    • ゲームチェンジャーがある
    • 人事政策が企業の命運を決める

著者紹介

■仲 俊二郎(なか しゅんじろう)・・・1941年生まれ。大阪市立大学経済学部(現大阪公立大学)卒業後、川崎重工へ入社。営業のプロジェクトマネジャーとしてプラント輸出に従事。その一つに20世紀最後のビッグプロジェクトであるドーバー海峡トンネルを受注し、成功させる。後年、米国系化学会社ハーキュリーズジャパンへ転職。ジャパン代表取締役社長兼人事部長となり、米国で3ヶ月アメリカ人事の訓練を受ける。日米合弁会社4社の取締役を兼務。ハーキュリーズ退社後、星光PMC監査役を歴任。 主な著書に、「総外資時代キャリアパスの作り方」(光文社)、「アメリカ経営56のパワーシステム」(かんき出版)など多数

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