医療
病院経営・管理現場発! 病院の人材開発
―医療人・組織人としての成長を支援する―
医療
病院経営・管理立ち読み |
本書は、病院における人材開発施策を進めるうえでのポイントを1冊にまとめたものである。職員の育成を進めていくために、多くの病院では教育委員会等で多職種が集まり、人材育成策を議論・推進している。また、常設部署として人材開発部門を持つ病院も増えてきた。今後、他の医療機関や福祉施設とさらに連携して地域包括ケアシステムを実現していくためには、医療職・事務職とも、「医療人」として個々の専門能力を研鑽しつつ、多職種で協働して地域に貢献する「組織人」としての役割を果たしていくことが不可欠になる。この「医療人かつ組織人」としての人材を自院で計画的に育成していくには、一定の方法論をもって職務遂行する人材開発スタッフの存在が重要である。 ■ 済生会横浜市東部病院 人材開発センター 人材開発支援室 室長 西川泰弘・著 |
目次
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序 導入編 ―院内教育を推進する体制と体系―
- 人材開発部門、当院の場合
- 人材開発支援室の体制と業務内容
- 教育体系とは?
- 教育体系構築の意義
- 教育体系構築の5ステップ
- 職員成長の「羅針盤」として、教育体系を活用する
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第1部 研修事例編 ―職員の成長に応じたロードマップを描くー
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第1章 大前提 ―研修を“占い”にしないためにー
- あらためて、研修の特性を確認する
- 研修を「使い切る」ために、現場ができること
- 使うも八卦、使わぬも八卦・・・・・・?!
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第2章 管理職研修 ―“他者を通じて物事を成し遂げる”ために―
- なぜ「階層別研修」が必要か?
- 役割変化の大きい「管理職」
- 管理職への移行を、「研修を通じて」サポートする
- 【実践例1】神奈川県済生会「新任管理職者研修」
- 【実践例2】調布東山病院「実行力強化研修」
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第3章 中堅職員研修 ―「経験の質」を底上げするために―
- 中堅職員に必要な教育支援
- 【実践例3】神奈川県済生会「“現場発の医療経営”シリーズ ベーシックコース/アドバンスコース」
- 「描いて進める力」を底上げする
- 【実践例4】済生会横浜市東部病院「tion研修」
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第4章 若手職員研修 ―「関係構築力」の総点検―
- “関係構築力”の重要性
- 「きく力」は“聴く”と“訊く”
- 「伝える力」としての報連相
- 関係構築力”総点検”のすすめ
- 【実践例5】全国済生会事務(部)長会 人事・人材開発部会「初任者研修」
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第5章 新入職員研修 ―社会人・医療人・組織人への移行を支援する―
- 学生から社会人・医療人・組織人への移行を支援する
- 【実践例6】済生会横浜市東部病院「新入職員オリエンテーション」
- 【実践例7】調布東山病院「新入職員導入研修」
- 【実践例8】済生会横浜市南部病院「新採用者研修」
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第1章 大前提 ―研修を“占い”にしないためにー
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第2部 研修設計編 -「経験・勘・度胸」から「方法論」へー
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第6章 効果・効率・魅力ある研修を目指して
- 研修設計で押さえるべきツボ
- 研修における3つの質―効果・効率・魅力―
- 「経験・勘・度胸」から「方法論」へ
- 研修設計の5つのステップ
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第7章 分析の初期段階は「情報収集」
- スライドを作る前に、やるべきこと
- 研修設計における「入り口」と「出口」
- 複数の切り口からニーズを分析する
- 果たして、解決策は研修でOKか?
- 設計前から現場との接点を持つ
- 情報収集の次は“絞り込み”を行う
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第8章 「入り口」と「出口」を明確化する
- 情報収集から受講者の分析へ
- 設計は、まず「目標設定」から
- 3つの視点で「出口」を絞り込む
- 課題内容から考える学習目標
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第9章 評価方法を設計する
- 研修評価の方法を決める
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第10章 研修から実践への「懸け橋」を設計する
- 受講者・現場・事務局の三者で“ONE TEAM”を作るために
- 研修前は「動機の醸成」を
- 研修中は「集中できる環境」を
- 研修後は「学習転移の促進」を
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第11章 本番の「つながり・流れ・魅力」を設計する
- 学習内容の「つながり」を作る
- 導入・展開・まとめの「流れ」を意識する
- 研修の「魅力」を増すために
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第12章 講義と演習の展開、そして教材開発
- 講義と演習の組み合わせを考える
- 「マイクロフォーマット」のすすめ
- 学習教材の開発
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第13章 “教えない研修”で、受講者を支援する
- 【実践例9】済生会横浜市東部病院「新人看護職員対象 医療機器研修」
- 「根拠に基づいた」研修の必要性
- 設計の核にある、2つの方法論
- “教えない研修”の設計
- 受講後の反響と研修内容の進化
- “教えない研修”の効能
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第14章 外部講師とタッグを組むために
- 「心に火をつける」存在として
- 外部講師に依頼するメリット・デメリット
- 具体的な関わり
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第15章 院内講師が育つ仕掛けを作る
- 「名誉な講師の仕事」を、担当者として支える
- 院内講師のメリット・デメリット
- 講師が育つしかけを作る
- 【実践例10】神奈川県済生会 「“現場発の医療経営”ベーシックコース講師ミーティング」
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第16章 「最高の舞台」を作る準備と運営
- “研修当日” という舞台の成功に向かって
- 事前準備のポイント
- 研修当日のポイント
- 日々の体験が、研修運営のヒントに
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第17章 評価結果を「今後」に生かす
- 研修評価の「活用法」を考える
- 研修の継続を判断する
- 研修の質の向上を図る
- 研修の現場活用を促進する
- 研修結果を院内広報に活用する
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第6章 効果・効率・魅力ある研修を目指して
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第3部 OJT・自己研鑽編 ―部下との関わりの質を上げ、仕事の質を上げる―
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第18章 OJTの特質を振り返る
- OJTのメリット・デメリットを意識する
- OJTの「方法論」を身につけよう
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第19章 日常業務を“価値ある経験”に高めるために
- 「現場での学び」が9割
- 経験学習で、日々の業務を価値ある経験に
- OJTをPDCAサイクルに沿って行う
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第20章 計画に必要な「自分・相手・仕事・周囲」の視点
- OJTの対象は新人?
- OJT準備における「4つの視点」
- OJTのキックオフ面談
- 職員としての「基本行動」を定着させるために
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第21章 大人の学びとストレッチ・エンジョイメント
- OJTも「大人の学び」で進めよう
- 「経験から学ぶ力」の3要素
- 「ストレッチ」をOJTに生かす
- 「エンジョイメント」をOJTに生かす
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第22章 自立を促すための「足場かけ」
- 部下の自己効力感を上げるために
- 自立を促す5つの「足場かけ」
- 「足場かけ」のノウハウを、組織の財産に
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第23章 部下の成長段階に沿って支援する
- 成長段階に応じて「計画的に」働きかける
- 新人の段階―「仕事の基盤」と「人のつながり」を作るために―
- 若手職員―仕事をやりきり、「独り立ち」するために―
- 中堅職員―「個人から組織へ」と、視点と行動を移していくために―
- 部下の「筏(いかだ)下り」と「山登り」に寄り添う
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第24章 「リフレクション」で現場の学びの質を高める
- 「日常の職場」で振り返る機会の必要性
- 「リフレクション」の意義と方法
- リフレクションの方法①:部下自身で気づきを得る
- リフレクションの方法②:部下に気づきを与える 「実るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな」
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第25章 現場実践者インタビュー ー部下の自立を促す上司の関わり―
- 現場の部下教育に「理論」を生かす
- 何気ない会話を、問題解決のきっかけに
- 問いかけることにより、部下の個別性を生かす
- 【解説1】理論・問いかけ・タイミング
- 部下を「つかず離れず」で支援する
- “いい目標”を立てる
- 足場かけと足場外し
- 新人の変化よりも“こちら”の変化を!
- 研修とOJTの連携
- 【解説2】「任せること」について
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第26章 自己研鑽 ―特に「学会発表」に関してー
- 「自己研鑽」を支援するために
- 「学会」を通じて成長する
- 学会本番までの4ステップ
- 学会参加を組織文化に
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第18章 OJTの特質を振り返る
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第4部 人材開発担当の成長編 ―常に“一歩先”の人材開発を目指して―
- 「自走力」と「目的意識」の両輪で、職務にあたる
- “一歩先”の人材開発を進めるための「4つの行動」
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本書は、病院における人材開発施策を進めるうえでのポイントを1冊にまとめたものである。職員の育成を進めていくために、多くの病院では教育委員会等で多職種が集まり、人材育成策を議論・推進している。また、常設部署として人材開発部門を持つ病院も増えてきた。今後、他の医療機関や福祉施設とさらに連携して地域包括ケアシステムを実現していくためには、医療職・事務職とも、「医療人」として個々の専門能力を研鑽しつつ、多職種で協働して地域に貢献する「組織人」としての役割を果たしていくことが不可欠になる。この「医療人かつ組織人」としての人材を自院で計画的に育成していくには、一定の方法論をもって職務遂行する人材開発スタッフの存在が重要である。 ■ 済生会横浜市東部病院 人材開発センター 人材開発支援室 室長 西川泰弘・著 |