病院の労務管理Q&A

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病院の労務管理Q&A
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病院の労務管理は、「慣例」や「言い伝え」によって行われている場合が多く、法律に則っていない部分が少なくありませんでした。本書は、働き方改革がさけばれる中、実際に病院を指導してきた著者が、医療現場に合った労務管理をQ&A形式でケース別にまとめ、その規定例も紹介しています。

■坂上 和芳・著
■A5判/190頁
■税込価格 2,750円
■ISBN 978-4-86326-265-2 C3047
■発行日 2018年9月25日

目次

  • はじめに
  • 第1章 「採用・労働契約」の実務
    • 1 「健康診断書」を採用選考で提出させても問題はないか
    • 2 メンタル不調の既往歴を採用面接で確認したい
    • 3 新卒看護師の採用内定取り消しは可能か
    • 4 「誓約書」は、法的効力は薄くても実務上は必要
    • 5 試用期間は「延長」を見据えて長さを設定しよう
    • 6 試用期間中の解雇と本採用拒否の実務対応
    • 7 正規採用でも「試用期間に限り3カ月契約」はありか
    • 8 無期転換ルールに対応した雇用契約書の実務
    • 9 無期転換ルールに対応した就業規則の規定例
    • 10 定年再雇用と無期転換ルールの規定化
  • 第2章 労働時間管理と残業対策
    • 1 いま求められているのは実労働時間の把握
    • 2 タイムカードだけでは実労働時間は把握できない
    • 3 時間外労働の定義を「明文化」して「周知」しよう
    • 4 残業申請の「運用ルール」を徹底しよう
    • 5 人事が気づかない医療現場の労務実態(1)
       「院内研修の曖昧な取り扱い」による弊害
    • 6 人事が気づかない医療現場の労務実態(2)
       「看護職の始業前準備」はサービス残業の代表例
    • 7 人事が気づかない医療現場の労務実態(3)
       「プリセプター制度」は新人の離職理由にも
    • 8 人事が気づかない医療現場の労務実態(4)
       「リハビリ部門の自己研鑽」が無用なストレスにも
    • 9 変形労働時間制のツボと就業規則の規定の仕方
    • 10 36協定の実務(1)
       医療機関は36協定を軽視していないか
    • 11 36協定の実務(2)
       特別条項は「上限100時間未満」に規制強化
    • 12 36協定の実務(3)
       労働者代表の選任は協定の有効性を大きく左右する
  • 第3章 「夜勤・宿日直」体制の見直し
    • 1 「夜勤ができる看護師」の裾野を広げよう
    • 2 夜勤専従者のWワークのリスク回避と副業規定
    • 3 「夜勤免除」と人事制度をどうリンクさせるか
    •  ◎好事例 子育てを経験しながら看護職が長く働ける職場づくり
    • 4 「宿日直」を適正に運用している病院は少ないか
    • 5 勤務医が最も負担に感じる当直業務をどう改善するか
    •  ◎対策1 非常勤医師による当直業務を検討
    •  ◎対策2「 チーム体制」で連続勤務の負担軽減
  • 第4章 「休日・有給休暇」の実務
    • 1 休日出勤の事務処理を適切に行っていますか?
    • 2 「休日の振替」と「代休」を区別して運用しよう
    • 3 代休の取得促進が有給休暇の取得促進にもつながる
    • 4 有給休暇の消化は「繰越分」からか「新規付与分」からか
    • 5 有給休暇の「申請期限」は何日前まで認められるか
    • 6 入職時期で異なる有給休暇の基準日を統一する
    • 7 有給休暇の買い上げは場面限定で認められる
    • 8 退職時の有給休暇の “全部消化” への対応策
    • 9 時間単位年休は、残日数・時間の管理方法がカギ
    • 10 人事が気づかない医療現場の労務実態5 看護部でよくある「計画年休」の不適切運用
  • 第5章 メンタルヘルス対策と休職規程
    • 1 メンタルヘルス不調の “サイン” に気づこう
    • 2 職場で着実に取り組めるメンタルヘルス対策
    • 3 休職制度の意義と休職規程で入れるべき内容
    • 4 私傷病休職における職場復帰・退職までのプロセス
    • 5 休職期間の「延長」と「通算」の規定は必須
    • 6 「復職の判断」と就業規則の規定の仕方
    • 7 職場復帰支援は「親切心」でなく労務管理として行うもの
    • 8 休職期間満了で「退職」か「解雇」かを明確に
  • 第6章 「退職・懲戒・解雇」の実務
    • 1 退職の申し出期限と退職手続きの実務対応
    • 2 突然出勤しなくなった職員への懲戒プロセス
    • 3 能力不足の職員は、解雇ではなく合意退職を目指す
    • 4 解雇予告と解雇予告手当の実務
  • 【巻末資料】
    • 医療機関で使える「モデル就業規則」
    • 第1章 総則
    • 第2章 採用
    • 第3章 異動
    • 第4章 勤務時間、休憩及び休日
    • 第5章 休暇等
    • 第6章 服務規律
    • 第7章 懲戒
    • 第8章 定年、退職及び解雇
    • 第9章 休職
    • 第10章 賃金
    • 第11章 安全衛生
    • 第12章 災害補償
    • 第13章 教育
    • 第14章 公益通報者保護
    • 附則

著者紹介

■坂上 和義(さかうえ かずよし)・・・1965年新潟県生まれ。医療労務コンサルタント、社会保険労務士。2012年9月に社労士事務所を開業後、医療機関や介護施設を中心に労務サポートに務めるかたわら、千葉労働局の非常勤コンサルタント、千葉県看護協会の労働環境改善委員なども務め、研修講師などをとおして主に看護職の労務環境改善に携わる。看護分野では、兵庫県看護協会、静岡県看護協会などの研修講師のほか、地方の病院(看護部)とのオンライン研修講師なども精力的に行っている。2022年4月からは勤務医の労働時間短縮のための取組状況等の評価を行う「医療機関勤務環境評価センター」(日本医師会受託)の労務サーベイヤー(評価委員)も務める。

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