実施目的は、コミュニケーションの促進など
社員旅行は今後も実施が約8割
人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2014年 社内イベント・社員旅行等に関する調査」を実施しました。本調査は2009年以来5年ぶりの実施となります。
調査の結果、入社式や仕事納めなどの何らかの業務関連行事を実施している企業の割合は96.7%、社内運動会や社員旅行などの何らかの余暇・レク行事を実施している企業の割合は82.0%であった。また、直近の10年間における余暇・レク行事の見直し状況をたずねたところ、「見直しや再編をした」が45.1%、そのうち約半数は「新たな行事をはじめた」としている。
近年、社内でのコミュニケーション不足に課題を感じている企業も多く、社内活性化のツールとして社内イベントを活用する気運も高まってきているようだ。結果の詳細は、『人事実務』2014年9月号および10月号に掲載している。
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調査結果のポイント
(1)社内イベントの実施状況
- 社内イベントの実施状況についてたずねたところ、「業務関連行事」は96.7%(前回調査98.0%)、「余暇・レク行事」は82.0%(同84.8%)であった。
- 直近の10年間における余暇・レク行事の見直し状況をたずねたところ、「見直しや再編をした」が45.1%、そのうち47.3%は「新たな行事をはじめた」としており、「整理・縮小した」は45.5%、「行事を復活させた」は29.1%である(複数回答)。
(2)社内イベントの実施目的
- 社内行事を実施する目的は、「連帯感や一体感の醸成」58.7%、「コミュニケーションの促進」52.9%など(複数回答)。なお、もっとも重視する目的を1つだけ選択してもらったところ、「コミュニケーションの促進」が60.3%と圧倒的に多かった。
- 社内イベントの企画・運営に従事することで得られる効果については、「部門を超えた横のコミュニケーション活性化につながっている」81.8%、「上下関係におけるコミュニケーション活性化につながっている」46.3%、「若手の人材育成の場となっている」21.5%など。
(3)余暇・レク行事への補助額
- 余暇・レク行事への費用補助を行う企業について、費用の補助主体は、「会社」が84.8%、「共済会」が27.3%、「健保組合」が4.5%であった。会社の場合の一人当たり年間補助額は、12,365円であった。
(4)社員旅行の実施状況
- 余暇・レク行事を行っている企業における、社員旅行の実施率は、46.0%であった。
- 社員旅行の参加率は、平均で60.5%であった。
- 社員旅行を実施している企業のうち、海外旅行を「実施した」は37.8%、「実施予定がある」は6.7%であった。
調査要領
【調査名】 「2014年 社内イベント・社員旅行等に関する調査」
【調査対象】当社会員企業から任意に抽出した2,000社
【調査時期】2014年6月
【調査方法】郵送によるアンケート方式
【回答状況】締切日までに回答のあった 122 社について集計
調査結果の概要
(1)社内イベント
余暇・レク行事の実施状況
社内イベントのうち、運動会や社員旅行などの余暇・レク行事の実施状況をみたところ、「社員旅行」が46.0%で最も多く、次いで「ボウリング大会」35.0%、「ゴルフコンペ」30.0%などであった。いずれも、「余暇・レク行事を実施している」と回答した企業を100とした割合。
図表1 余暇・レク行事の実施状況(2014年・2009年)
社内イベントの実施目的
社内イベントを実施する目的について、企業規模別にみると、1,000人以上規模では「コミュニケーション促進」が最も多く、299人以下では「連帯感や一体感の醸成」が最も多くなった。
図表2 社内イベントの実施目的(複数回答)
(2)社員旅行
社員旅行の実施率推移
余暇・レク行事を行っている企業における社員旅行の実施率の推移をみると、1990年代には8割近い時期もあったものの、2004年調査では4割弱にまで減少し、前回調査と今回調査では、約5割の実施率となっている。
図表3 社員旅行の実施率推移
社員旅行の今後の実施予定
社員旅行を実施している企業に、今後の予定をたずねたところ、「これまでどおり実施」「内容を充実させる」をあわせると8割を超えた。
図表4 社員旅行の今後の実施予定
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※詳細データは「人事実務」2014年9月号および10月号に掲載しています。
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株式会社産労総合研究所 「人事実務」編集部 担当:吉田、原、中河
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