産労総合研究所(代表 高橋邦明)が発行する定期刊行誌「企業と人材」(編集長 伊関久美子)は、2010年4月入社の大卒・大学院卒(それに準ずるもの)新入社員教育に関する調査を行った。
調査要領
【調査対象】本誌読者から任意に抽出した3,295社
【調査時期】2010年10月下旬~11月下旬
【回答状況】回答のあった230社について集計
集計企業の内訳
調査結果の概要
1人当たりの新人社員教育費用
各企業は新入社員教育にどのくらいの費用をかけているだろうか。入社前教育の場合、新入社員1人当たり「1.5~3万円未満」がもっとも多く19.7%、「3~5万円未満」が18.3%、「1~1.5万円未満」17.6%と広く分布している。平均は43,798円である。
会社の規模が小さくなるほど1人当たりの額は大きくなり、大企業(3,000人以上)が平均33,301円、中企業(1,000~2,999人)が39,909円、小企業(999人以下)が51,760円だった。
入社後の導入教育費用も広く分布しており、15万円以上に30.1%、5万円未満に32.5%と分布している。平均額は165,191円となった。
規模別にみた新入社員1人当たりの研修費用ー入社前教育
規模別にみた新入社員1人当たりの研修費用ー導入教育
集合研修のテーマ
集合研修のテーマについては、「ビジネス・マナー」(95.4%)の実施率が非常に高く、次いで「コミュニケーション(報告・連絡・相談を含む)89.0%、「経営理念・創業理念」87.7%、「コンプライアンス」81.7%となっている。まずは、企業人として、社会人としての基礎を学ぶテーマの実施率が高い。
導入教育における集合研修のテーマ(複数回答)
外国人社員の新卒採用
外国人の新卒採用については「新卒採用をしている」企業は30.6%、「採用をしていない」66.7%、「今後、採用する予定がある」2.7%だった。採用している企業に対して、導入教育の内容について尋ねたところ、「日本人新入社員とすべて同じ研修内容」が98.5%と大多数を占めた。