新型コロナウイルス感染症の防止対策を行っている中、第2波に備えて次のようなことに事務職が追われている病院もあるでしょう。
・入館者の検温
・面会者や付き添い者の制限
・個人防護具の手配
・オンラインでの診察
・陽性症例や疑似症例に対する診察や運用やゾーニング
・外来診察や病棟での新型コロナウイルス感染へ対応
・空調整備
・職員の仮眠室や宿泊手配
・職員児童の保育対応
・職員の感染状況把握と対策
・補正予算や補助金の申請
・診療報酬の臨時的な取扱い
・問い合わせ電話への対応
このようなときこそ「俯瞰」「鳥瞰」「先読み」が事務職に求められますし、このような切羽詰まった状況の中でこそ「俯瞰」「鳥瞰」「先読み」が鍛えられるものです。
例えば、入館者の検温において「他の患者等や職員への感染防止」のため、「看護師」が測定している場合、これからやってきそうな課題としては次のようなことが考えられます。
・気温上昇や雨などの天候の中、どこで検温を続けるか
・対応者のPPE不足
・院内の受付など、ビニールカーテンの設置をするか
・外来診察や入院の対応で看護師対応が困難になったとき
・自院で新型コロナウイルス感染症への対応が不能になったときの案内方法
いまのうちに新型コロナウイルス感染症の終息後の運用想定も含め、複数の対策案を「俯瞰」「鳥瞰」「先読み」で想定しておけば費用の節約にもつながり、いざという時にスムーズに対処できます。
コロナ禍ですが、視野を広げるにはPositive(前向き)でいることが大切で、それがChallenging(困難)な時に生かせますので、皆さま、がんばってください。
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
理事長特任補佐 佐藤 譲