オンラインでのグループワークやセミナーで、学生に臨場感や参加意識をもたらすためには、クイズやアンケートの導入が有効だ。
アンケートなら、Googleフォームなど、無料で使えるもので十分と思う方もいるかもしれない。しかし、専用のサービスは、クイズとアンケートを組み合わせ、目を惹く表示画面、回答時間、正解の獲得ポイントなどさまざまな設定ができ、参加者の意欲を喚起できる。
実際、こうしたサービスを使った講義やイベントは、高評価だ。
今回、紹介するのは、QuizizzとKahoot!だ。コロナ禍により、世界中でリモート教育の需要が高まったこともあり、この2年間で、両者ともサービス内容が急速に拡充した。
すべてを網羅することは難しいため、代表的な両サービスの特徴をみていこう。
Quizizz | Kahoot! | ||
---|---|---|---|
クイズ作成・回答画面の言語 | 英語 | 日本語可能(ただし、自動翻訳めいた表現も多い) | |
無料サービスの有無 | intro(最大参加人数10人) | 教育用以外はなし | |
主なサービスの1回あたりの最大参加者数 | 100人(Standard 月$25/1ホスト) 5000人(Premier月$48/1ホスト) |
ビジネス用個人(その他に、チーム、法人契約などあり) 20人(Kahoot! 360 Standard 月$19/1ホスト) 50人(Kahoot! 360 Presenter 月$39/1ホスト) 2000人(Kahoot! 360 Pro月$59/1ホスト、Kahoot! 360 Pro Max 月$79/1ホスト) |
|
参加者のユーザー登録・サインアップ | 不要 | 不要 | |
クイズ(正解あるもの) | 真偽の2択 | なし | あり |
複数選択 | 5つまで可能 | 6つまで可能 | |
選択肢数 | 5つまで | 6つまで | |
穴埋め(タイプ入力) | あり | あり(20字以内で入力) | |
並べ替え | あり | あり | |
組み合わせ | あり | なし | |
手書き入力(例:地図上にマークするなど) | あり(正誤自動判定不可・アンケート設問でも活用可) | なし | |
自由記入 | あり(正誤自動判定不可) | なし | |
ビデオ解答機能(解答を動画で投稿) | あり(正誤自動判定不可・アンケート設問でも活用可) | なし | |
音声解答機能(解答を音声で投稿) | あり(正誤自動判定不可・アンケート設問でも活用可) | なし | |
正解ポイント | 1〜20ポイントまで1ポイント刻みで設定可能 | 0、1000,2000の3種類 | |
アンケート(正解のないもの) | 複数選択 | 5つまで可能 | 6つまで可能 |
選択肢数 | 5つまで | 6つまで | |
自由記入 | 800字以内なら入力・全文表示可能。入力のみは1000字まで。(クイズの自由記入(Open-ended)機能利用) | 20字以内と250字以内の2種類 | |
画像にピン留め | なし | あり(画像を動かして、ピンで位置選択(例:当社の本社所在地は?)) | |
ブレーンストーミング(参加者の各回答に投票できる機能) | なし | あり(一部コースのみ。75字以内で3案まで提出可能。投票は無制限) | |
1問あたりの制限時間 | 5,10,20,30,45秒、1、2、3、5、10、15分から選択 | 5,10,20,30,1分、1分30秒、2分、4分 | |
チームモード | あり | あり | |
オンデマンド(ライブではなく期限内に回答・解答) | あり | あり | |
結果レポートのダウンロード形式 | エクセルファイル | エクセルファイル | |
プラン比較 | https://quizizz.com/forwork/plans | https://kahoot.com/business/pricing/ | |
URL | https://quizizz.com/ | https://kahoot.com/ |
プランによって若干、機能に差がある。詳細は上記、プラン比較で確認してほしい。
利用にあたっては、アプリもあるが、ネットにアクセスできればアプリは不要だ。
いずれも教育関係用とビジネス用の2種類があり、後者の方が高額な設定となっている。ちなみに私自身は、授業での使用がメインのため、Kahoot! Premium+ for higher educationを利用している。
大規模事業所で予算に余裕がある場合は、複数の担当者のライセンスを持ち、数百名〜数千名規模の社内外の研修やイベントでフル活用できるし、大きくない事業所では、ライセンス契約を1名に絞り込み、社内研修、インターンシップや内定者フォロー、少人数の説明会、アンケートなどで予算を抑えた活用もできる。
次回からはそれぞれの機能や活用法について、詳しく解説する。
(2022年9月改訂)
〉〉〉つづきはこちら