前回は、今年の3年生は、就職に関する知識が例年より乏しく、その点を認識して発信する重要性を解説した。
●彼らに何を伝えるのか。
面接や応募書類では、「書いた人を想像できる具体的なエピソードが印象に残る」といわれる。企業側から学生へのメッセージも同じだ。特に今年は、そのニーズが例年以上に高まっている。
説明に盛り込みたいコンテンツをみてみよう。よくあるタイプが総花的な内容だ。業務内容、マーケット、マーケットでのポジション、ヒット商品、企業理念、部署の紹介、最近のトレンド・事業計画、求める人材などが、30〜40分間に盛り込まれている。
すでに社会を知っている人が聴くには、基本情報が網羅されていて理解しやすい。
しかし、知識がないと他人ごとに響いてしまう。
●限られた時間の中では、目的を明確にして絞り込んだ方がよい。
「ウチは、BtoBで学生に業態や仕事内容がわかりにくい。また、今日の参加者は文理が混在している。それなら、各部署の連携事例を挙げて、開発から販売までの流れを理解してもらおう」とか、「企業理念がユニークなことで知られている。理念が社員の意識や行動にどう反映するかを、『ウチらしい』エピソードを挙げて解説しよう」など、テーマを絞り込んで伝えていく方が、興味を喚起しやすい。
丁寧に説明すれば、「私に向けたメッセージ」という自覚が生まれ、企業への好印象につながる。
「とりあえず網羅」より、早い時期は「心を向かせる内容」で勝負しよう。
(公開日:2020年10月6日)
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