来春卒の採用活動も、終盤戦となった。ここに来て、採用人数が読めずに慌てている企業も多いようだ。新型コロナの影響で断続的な選考が長期化し、歩留まりが読みにくくなっている。そのため絞り過ぎて、急遽、選考で落とした学生を呼び出したり、逆に残しすぎて、学生に急な決断を迫ったりする企業が増えている。
当然、学生の印象は悪い。「そういう勝手な企業は、あとでやっぱり採りすぎていたと内定を取り消すのでは?」という。
決定を覆すくらいなら、「あと1回会って決めたい」と仕切り直しをした方が、双方にとってよい。
Web面接で難しいのは、雰囲気を変えることだ。空気の濃淡が読めない、お互いの顔を見つめ続けなければいけないといった制約から、一度つまずくと、そのまま状況を悪化させてしまう。
「ちょっとキツイかな?」と思う質問をしたら学生が萎縮してしまい、笑顔を取り戻せなかったり、逆に学生が意固地になるような問いを投げたら、双方険悪になったりといったことが、リアル以上に起きている。リアルなら、「ムードが悪くなったぞ」と感じたら、お互いに視線を逸らして間を置くなどの小さなガス抜きができるが、オンライン面接では、難しい。
特に、今までの評価から一転した場合は、「今日は、お互いにうまく意思疎通が図れませんでしたね。仕切り直してもう一度だけ、面接をしましょう」と声をかけて、ワンモアチャンスを設定する。挽回できれば学生の納得度も上がり、辞退の抑止も期待できる。
(公開日:2020年6月30日)
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