【特別寄稿】はじめてのWeb面接
第8回:柔軟なスケジュール対応を
就職・採用アナリスト 斎藤 幸江

賃金事情

賃金事情

オンラインでは、自分自身が快適な通信環境だと、相手も同様とつい判断してしまう。しかし、問題を抱える学生は多い。
 
たとえば、家族と通信環境をシェアしている学生だ。「兄弟にも大学生がいるし、親も在宅してオンラインで働いている」という場合、「全員の利用が重なると、授業の途中で落ちてしまう」という。また、実家に帰省している学生は、「選考やインターンシップに参加できる環境がない」という。実家が農家や工場などで、人の出入りや作業音が避けられない人もいれば、家族の協力を得られず、画面や音声に邪魔が入ることを不安がる学生もいる。
 
一方的にスケジュールを決めずに、学生側の都合をよく聞く、自宅以外の場所への移動も考えて日程に余裕を持たせるなど、採用側は配慮してほしい。また、その際は、理由を聞かないこと。今の学生は、プライベートを聞かれることに、強い抵抗感を持つからだ。
 
オンライン説明会の後に、希望者に面接を行う企業もあるようだが、これも事前の告知が望ましい。
「1時間の説明会なら大丈夫と、バッテリーがギリギリの状態で参加したら、その後に面接だといわれて、パニックになった」「たまたまカメラが壊れていてショックだった」という声も聞かれている。
 
オンラインは便利で手軽だが、通信環境やデバイスの影響を大きく受ける。だれもが万全ではないことを念頭に、スケジュールを決めたい。

 
(公開日:2020年6月23日)

 
〉〉〉つづきはこちら



【無料公開】新型コロナウイルス 人事・労務対応記事



新型コロナウイルス感染拡大に伴う対応についてのお知らせ

ページトップへ