【特別寄稿】はじめてのWeb面接
第5回:留学生に配慮を
就職・採用アナリスト 斎藤 幸江

賃金事情

賃金事情

コロナ の採用削減の影響を大きく受けるのは、在日外国人留学生ではないか。インバウンドも低迷し、海外との取引も停止や縮小が続く中、彼らに対する人材要件のハードルは上がっている。
一方、日本での就職を希望する留学生は、少なくない。体感では、母国の大学を卒業後に大学院から留学する人が増えているようだ。しかし、彼らにとって、オンライン面接は、大きなハンディだ。
 
日本語学習歴が3年前後と短く、語句の用法、発音などに問題がある。対面で雰囲気を読み取りながら理解するケースと、オンラインの対話での理解は、おそらく、1.5倍くらい差が生じる。実際、対面で何度か話した際は、内容が理解できた留学生とZoomで模擬面接をしたところ、聴き取れない部分がかなり出て、愕然とした。
 
可能ならば、以下について留意してほしい。
・日本語学習歴を確認し、伸びしろにも注目する。
・事前に面接の質問内容を2~3問知らせておき、準備の時間を提供する。可能なら、自己P Rなど、基本的な質問は、メモを参照したり、読み上げたりすることも許可する。
→今後、どの程度明瞭に話せるようになるかのレベルチェック。
・短い文で(70字以内)、はっきりゆっくり話してもらう。
 

日本企業に「さっさと切り捨てられた」と嘆く留学生は多い。真摯に向き合うことでたとえ落とすことになっても、企業イメージは上がる。ぜひ彼らにチャンスを与えて欲しい。

 
(公開日:2020年6月2日)

 
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