【特別寄稿】はじめてのWeb面接
第4回:余裕のあるスケジュールを組もう
就職・採用アナリスト 斎藤 幸江

賃金事情

賃金事情

面接室の設定などがない分、Web面接は物理的には、短時間に多くの面接をこなせる。
しかし、面接者や応募者の負担はどうだろう。Web面接先進国の欧米のサイトを見ると、ほとんどが、リアルと比べて非常にストレス負荷がかかる点を指摘している。それらの中には、集中して適正な判断を下せる面接時間は、20分という意見もある。今までに数十人のオンライン相談をこなしてきた筆者から見て、これは納得できる。
 

雰囲気が伝わりにくく、応募者の音声や画像のハンディを克服してあげたいと集中するあまり、過度のストレスがかかることも多い。こうした状況をリセットするために、休憩は十分に取りたい。
 
さらに、応募者を客観的に見つめ直す時間としての休憩の価値にも、目を向けよう。Web面接では、どうしても通信環境の差が、応募者の印象に影響を与えてしまう。内容はそこそこでも、はっきり見えて聴こえる面接は、どうしても評価が上がりがちで、逆の場合は、内容が良くても評価が下がる傾向にある。こうしたバイアスを取り除くために、音声や画像と切り離して、内容を客観的に評価する時間が必要だ。
 
40分以上の面接をする企業もあるようだが、集中力のレベルを保てているのかを見直して欲しい。必要なら、途中で5分程度の休憩を取ることも検討しよう。学生が通信状況をリセットする機会にもなる。

(公開日:2020年5月26日)

 
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